エル・ディア・デ・クルス

過ぎた日のことであれですが、5月3日は十字架の日といわれる祭りの日でした。

これは、雨季の始まりに豊穣を祈願して行う祭りらしいです。

面白いのがその成立の仕方。十字架の日というぐらいなので、キリスト教がばっちり関わっているんですけど、その起源としては先住民族の伝統文化。

2つの文化が混ざって生まれたものです。

エルサルバドルだと、紀元後900〜1000年ぐらいにナワ語を話すピピル君達がメキシコの方から入植してくるんですけど、その人たちの文化かも知れない。

もしかすると、マヤの雨の神様のトラロックが関わってるかも知れない。そうなるとよく描かれていた古典期の文化の可能性もあるし、別の民族のものがさらに下地にあるかも可能性もあり、下手すると、千年以上前までさかのぼるものかも知れない。

証拠一切ないけど。

祭りの対象が豊穣というありふれたテーマなだけに、祈願するという目的においては変化は見られず、祭りのプロセスが変化していっただけなのかも知れない。

スペイン人達は異教徒として中央アメリカの諸民族を改宗のために征服していったけど(名目上は)、その過程でこういう祭りごとは平和的なものだったから見逃されたのかもしれない。どのレベルで弾圧していったのか分からないけど。ただその後で、生じた生活環境の変化から逃れなくなって形式が変化したんじゃないかと。

元からあったものに後から来たものがのっかって成立。それが何回か起きて、形式を変えながらも、本質的なものは変化せずに残っている。っていう風に考えたら、その一連の形式の変化の流れが気になる。外部要因だけではなく内部要因の変化もあっただろうし。

結局成立について考えても答えはもないけど、結構考えるだけで楽しめる。おれはね。

現在では、十字架に飾りつけをし、果物を十字架の前においてすべての飾りつけ終了。

こんな感じ↓


んで最後に飾った果物を食べる。かなりさっぱりしてました。

30年ぐらい前までは、わが町チャルチュアパでも、おれんちから歩いて30分ぐらいのところにある十字架の丘で盛大に祝ってたらしいんですけど、今現在はマラス(いい感じの少年ギャング達)の巣窟。

行きたいのに行けない…。

いずれにしろこういった無形文化が残っているのは喜ばしい。いずれそれが国民のアイデンティティのひとつになるかも知れないし、それが誇りになるかもしれないから。

多分あんまり最後まで読んでる人もいないと思いますけど最後に。

スリランカのKさん。
良かったら、このハテナダイアリーの記事を投稿するのを、過去の日付で投稿できるやり方とか教えてもらえないっすか?いやもうパソコン疎くて。

もしコレ見たら、めっちゃ時間あるときでいいんで、適当に教えてもらえたら嬉しいっす。